健康と薬>なつかしい富山の薬売り今は？

「越中富山の・・・」で知られる富山の薬売り。
最近の若い人たちは殆ど知らないかもですね。
江戸時代から始まったこの薬の売り方は、各家庭に常備薬として
薬を置いてもらい、定期的に業者が訪問して使った分の薬代を
もらっていくという方法をとってきました。

私が子供のころには、自分の家にも他の家庭にも白い大きな
紙袋がぶら下げてあって、確か「ケロリントンプク」というような
薬の名前が書かれていたのを覚えています。
年に何回かは忘れましたが、茶色の大きな風呂敷を背負ったおじさんが
訪ねてきて、母親と何かやり取りをしていましたが、それがきっと
薬の使用代金の清算だったんでしょうね。もう５０年近くも前の話です。
当時はそれがどこでも見られた当たり前の風景だったのですが、
時代は変わって、今では近くのコンビ二やドラッグストアで手軽に
薬が手に入ります。
また、他県への出張販売という重労働と家にほとんど帰れないなど
若い人たちに敬遠されがちな仕事のため、業者も高齢化が進み、
数も大きく減っているということです。

確かに便利になるのはありがたい事ですが、年に何回か顔なじみの
おじさんがわざわざ訪ねてきて、顔と顔を付きあわせて
世間話などをしながらやりとりをするような物の売り方・買い方って
何かなつかしいというか、本来の人間の心情に合った方法だと思いませんか？
数が減っていくのはさみしい事です。