健康と薬>赤チンって知ってますか？

　最近の若い人たちは知らないかもしれませんが、ほんの３０年から
４０年ほど前まではちょっとした切り傷などに対する消毒薬として
「赤チン」という薬が使われていました。

どこの家庭の薬箱にも必ず入っていた消毒薬の定番で、
すり傷などができると、消毒のために皆この赤チンを塗っていました。
赤チンを塗るといつまでもその部分に赤い色素が残って、
昔は肘や膝に赤い色を付けた子供が多く見られました。
でも、最近はこの赤チンが薬局などで全く見られなくなっています。
これは、赤チンに含まれる水銀系の成分に原因があるようです。
実は、水銀系の成分が公害の原因となるということで社会的に問題に
なり始めた頃から赤チンが製造されなくなったという経緯があって、
イメージ改善のためにも、業界が他の成分で消毒薬を開発し始めた
というのが赤チンが見られなくなった原因のひとつといえます。

でも、赤チンに含まれる水銀系の成分は普通に使用していれば
人体に悪影響があるものではなく問題はないのですが、
やはり、色素がいつまでも残ってしまうといった点から
敬遠する人も多く、無色透明の消毒薬が普及したという事もあって
赤チンは姿を消す事になったのです。、